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レジスタンス運動は嫌気的解糖を促進する

 レジスタンス運動と呼ばれる、筋肉に負荷を与える運動は、骨格筋細胞の糖代謝を改善することが知られています。しかしながら、糖代謝のうち関与する経路は明らかにされていませんでした。また、レジスタンス運動がPGC-1α4と呼ばれるコアクティベーターの発現を誘導することは既知でしたが、PGC-1α4と糖代謝改善の関連や、その間をつなぐメカニズムは不明でした。

 筆者らの研究では、レジスタンス運動を行ったヒトの骨格筋細胞を用いて、レジスタンス運動は嫌気的解糖を促進することを示しました。また、PGC-1α4を過剰発現させた横紋筋株化細胞を用いた実験と併せて、レジスタンス運動がPGC-1α4を介して解糖を促進していること、その下流にはPPARβやAMPKといった骨格筋の代謝を司る因子が関与していることも明らかにしました。

 この研究により、病気や障害でレジスタンス運動が行えない患者の糖代謝を改善させるためには、PGC-1α4が治療の標的となり得ることが示されました。

紹介論文: Enhancement of anaerobic glycolysis – a role of PGC-1α4 in resistance exercise. Koh et al., Nature Communications. 2022; 13:2324

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