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タウリンは線形骨の成長を高める

 牡蠣(Oys)には抗酸化物質やアミノ酸など様々な有益な成分が含まれている。その中から本論文はアミノ酸の一種であるタウリン(Tau)に着目し、ヒト肝細胞HepG2細胞とタンパク質栄養失調モデルマウス(PEMマウス)を用いて骨成長にOys及びTauがどのような影響を及ぼすかについて調べた。

 まず始めにOys及びTauで処理したHepG2細胞においてIGF-1(インスリン様成長因子)のmRNA発現量を測定したところ、濃度依存的にIGF-1の発現量が増えていることが確かめられた。この結果を受けて、次にPEMマウスを用いた動物実験に進んだ。4週齢のオスのICRマウスを2週間に亘って、適切なタンパク質食が与えられたグループと低タンパク質食が与えられたグループに分けた。その後さらに、12週間に亘って週に二回DW、Oys、Tauのいずれかを経口投与した、CON群(適切なタンパク質食+蒸留水(DW))、PEM群(低タンパク質食+蒸留水(DW))、Oys群(低タンパク質食+Oys (100 mg/kg))、Tau群(低タンパク質食+Tau (50 mg/kg))から成る4つのグループに分けた。このようにして確立されたPEMマウスの脛骨成長板と骨梁をµCTによって解析したところ、Oys群、Tau群共に成長板の厚さや骨密度がPEM群に比べて増加しており、総骨多孔率が低くなっていたことから、Oys、Tau共に縦骨成長への効果がみられた結果となった。

 次に、実際にIGF-1の濃度及び発現量を血清中、肝臓、脛骨成長板(軟骨細胞)において測定したところ、骨の表現型の結果と等しく、Oys群、Tau群はPEM群に比べて増加していることが分かった。また、IGF-1だけでなく、血清中の成長ホルモン(GH)量も増加していた。そこでIGF-1の発現制御に関与しているJAK-STAT経路が駆動されていると考えた筆者等は、各群の肝臓においてリン酸化修飾を受けたpJAK2及びpSTAT5の発現量を調べたところ、これらの分子の発現量はOys又はTauの投与によって増加していた。

 以上の結果より、OysとTauはJAK2及びSTAT5のリン酸化促進を介して血清中のIGF-1量を増加させ、骨の成長を助ける効果があることが示唆された。

紹介論文: Taurine, a major amino acid of oyster, enhances linear bone growth in a mouse model of protein malnutrition. Moon et al., Biofactors 41, 190-7 (2015)



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